明るい未来を子どもたちに

「まるまるくわなかわらばん」その手は桑名の筍しぐれ編

活動のはじまり

NPO法人環境再生職人ネットワークは、豊かな里山の再生を目指して設立されました。
活動の手始めに、播磨地区の放置竹林で伐木や山の手入れを開始しましたが、竹林はノコギリ1本さえも手に持って入ることが出来ない密集具合でした。
そこには光も入らず風も通りません。1年かけて手入れをし、ようやく竹林の奥にたどり着きましたが、湧き水で土は湿気り空気はよどんでいました。人の体に例えれば、東洋医学で言う「気・血・水」の流れがとどこおり、バランスがくずれて心身を患った状態でした。健やかな竹林であれば、太陽の光を受け大地から水を吸い上げ、元気な葉や竹を育てます。そして、前年までに蓄えた栄養分で春には美味しい筍が芽を出します。その時期に適切に竹を伐ったり筍を掘ったりして、竹林のバランスが保たれていきます。私たちは竹林が持つ本来の力を蘇らせるために、地道な手入れ作業を継続しています。

まるまる桑名産「筍しぐれ」誕生秘話

筍には収穫の表年と裏年があります。竹林の手入れが進むと、表年にはたくさんの筍が芽を出し始めました。筍は旬日(10日間)で竹になるので、春は週末だけの作業では追いつきません。毎朝現地を見回り、筍を掘って竹林の状態を保ち続けることが重要です。
メンバー総動員で収穫しても、表年には次々と芽を出します。湯がいてあく抜きをしても、日持ちには限界があります。そこで、大量の筍を日持ちさせるため、あく抜き後に天日干しして保存ができるようにしました。しかし、素人の手では乾燥筍を上手に戻すことが難しく、この地域では九州のように乾燥筍を食する文化もありません。何より美味しくなければ消費にはつながりません。そこで思いついたのが、地元桑名で江戸時代から続く「しぐれ煮」の食文化です。乾燥筍を時雨煮の材料として使えないかと相談をしたのが、瑞宝産業さんとのご縁の始まりでした。

そして未来へ

当NPO法人だけで出来ることは、ほんのわずかです。しかし、竹林を通して「小谷地建者組合播磨地区有志」の皆さんや「瑞宝産業」さんとつながることで「筍しぐれ」の商品化にようやくたどり着きました。小さなことでも、間接的でも、様々な人とつながっていることを感じられる、地元桑名の恵みをまるまる活かした「筍しぐれ」です。
自然環境がとどこおりなく循環し、恵みある地域と食文化が安寧に未来に続いていくことを願って、これからも活動を続けてまいります。また、「筍しぐれ」の売上の一部は放置竹林の手入れに還元されます。
これからも、一人でも多くの方と「筍しぐれ」を通してつながれることを願って。私たちの活動は続きます。

筍しぐれ 販売店

筍しぐれ

桑名の名産「筍」と「しぐれ溜まり」のマリアージュ

春の旬食材、筍は桑名を代表とする名産です。

筍は、地上に芽を出して旬日(10日間)で竹になってしまいます。収穫期間が短い筍を乾燥して保存性を高め、「瑞宝産業の秘伝の自家製溜まり」と「乾燥筍」が出会うことで、すべてが桑名産の“まんまるくわな”の『筍しぐれ』が完成しました。「筍しぐれ」には、特製しぐれ溜まりで、甘辛く仕上げた。「筍しぐれたまり味」と、こだわりの白みそが香る、やさしい風味の「筍しぐれ白みそ味」の2つの味をご用意。

「筍しぐれ」の販売店や新規取り扱いなどのお問合せ

(製造・販売)瑞宝産業株式会社 本社・しぐれ工房
三重県桑名市福岡町384-1 TEL 0594-23-1646 URL:https://zuihou490.com/
(企画・原料提供)
NPO法人 環境再生職人ネットワーク 小谷地権者組合播磨地区有志
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